直島への旅とベネッセハウス宿泊記【後編】

2020年11月9日

こんばんは。珍しく前後編でお届けしている今回のタイトル。前回は直島自体について書きましたが( 直島への旅とベネッセハウス宿泊記【前編】 )、今回は宿泊した『ベネッセハウス』について書いていきたいと思います。

ベネッセハウスとは

ベネッセハウスは、「自然・建築・アートの共生」をコンセプトに、1992年に美術館とホテルが一体となった施設「ミュージアム」を開館しました。以降、「オーバル」(1995年)、「パーク」「ビーチ」(いずれも2006年)の宿泊棟4棟と、一般の方もご利用いただけるレストランやカフェ、スパ・ショップを併設しました。施設内外には至る所に現代アートを設置しています。作品と対峙し、客室で反芻する。そしてまた作品を見て思いをはせる。ベネッセハウスはアートと自然、建築、自分自身を多層的に、そして反復して考えを巡らすことができる場所です。 経年とともに瀬戸内海国立公園の環境と溶け込むように構成された建築はすべて安藤忠雄の設計によるものです。長いスロープや階段、通路による移動、切り取られた開口部から注ぎ込む外光を通じて、身体全体で感じられる鑑賞体験に誘います。

Benesse Art Site Naoshima

上記の通り4つの宿泊棟があるのですが、全て少し距離が離れているんですよね。一番最後に出来た『パーク』と『ビーチ』は割と近いのですが。masukoが泊まったのは一番リーズナブルな『パーク』でしたが、いずれかの宿泊者は『ミュージアム』へは入館可能。この「ミュージアム」は一番最初に出来ただけに美術館の中に設けられた、「作品に一番近い」ホテルというコンセプトとなっています。宿泊者以外は別途入館料が要るので、まさに「美術館の中に泊まる体験」。

ベネッセハウス宿泊記

前回のブログの通り、先に荷物だけ預けて『地中美術館』や周りを少し散策、その後『ベネッセハウス』に戻ってチェックイン。

宿泊した『パーク』は安藤忠雄建築では珍しい木造となっています(コンクリートの箇所もありますが)。

今見るとベッドメイクめっちゃ綺麗。

カーテンが無いんですよ。珍しいですよね。代わりとなるのがこの木の戸。そしてテレビもありません。それで良いと思います。星のや京都宿泊記【嵐山・渡月橋畔から始まる旅】 でも書きましたが、このような場所はせっかくの瀬戸内・直島の自然を五感で感じる場所。そしてアートを楽しむ場所。この旅行位、テレビがなくても良いのではないでしょうか。

少しゆっくりしてから館内探検。『ミュージアム』だけではなく、他の棟もアート作品はあります。

アントニー・ゴームリー『サブリメイトⅣ』

杉本博司『松林図』『光の棺』

この時は杉本博司さんを理解していなかったのでしょう、、撮影の仕方、、

杉本博司『カボット・ストリート・シネマ、マサチューセッツ』

ニキ・ド・サンファール『腰掛』

私の記憶では少し遅くにチェックインしたので、夕食までは館内探検や部屋でゆっくりして、夕食後『ミュージアム』へ行ったと思います。

夕食はテラスレストラン『海の星 Etoile de la mer』でフレンチを頂きました。印象的だったのはお料理をサーブして下さったスタッフの方。私もホテル業、という話をしたからかな⁉地元の方ではなく、こちらで働きたくてきたんです、というお話をされていました。慣れない環境で大変な事もあるけど、色々なゲストが来られるから凄く勉強になる、と話されて。同業者の方、しかもポジティブなお話というのは刺激になります。星のや竹富島宿泊記【石垣島から船で10分】 でも書きましたが、やはり離島で働くというのは大変だと思います。よっぽどの信念、モチベーションを維持しないと難しいのではないでしょうか(特に都会の生活に慣れていた場合)。このような方がいらっしゃるからこそ今の直島、そして『ベネッセハウス』があるのだと思うと、リスペクトしかありません。

夕食後シャトルバスの兼ね合いもあり、そそくさと『ミュージアム』へ。 ちなみに帰りは歩いて帰ってきました。

ベネッセハウス ミュージアム

ベネッセハウス ミュージアムは、「自然・建築・アートの共生」をコンセプトに、美術館とホテルが一体となった施設として1992年に開館しました。瀬戸内海を望む高台に建ち、大きな開口部から島の自然を内部へと導き入れる構造の建物は、安藤忠雄の設計によるものです。 絵画、彫刻、写真、インスタレーションなどの収蔵作品の展示に加え、アーティストたちがその場所のために制作したサイトスペシフィック・ワークが恒久設置されています。アーティストたちは自ら場所を選び、作品を制作しています。作品は展示スペースにとどまらず、館内のいたるところに設置され、施設をとりまく海岸線や林の中にも点在しています。直島の自然に向き合った、または建築に触発された作品など、美術館の内外に点在するサイトスぺシフィック・ワークと合わせて、自然とアートと建築が融合する稀有な場をつくりだしています。

Benesse Art Site Naoshima

先述の通り宿泊者以外は別途入館料が要る、「美術館の中に泊まるホテル」。この為、こちらの中の作品は撮影不可です。ですが、1つ凄く心に残った作品があるので、そちらをご紹介したいと思います。

ブルース・ナウマン

『sumally.com』より

題名を書くとGoogleに引っかかるのです、、すみません、、こちらの作品、写真は全て点灯していますが、その瞬間までは1つずつランダムに点灯、最後に全て点灯します。masukoは30分はずっと眺めていました。ネオン管も好きで。ですのでコンクリート×ネオン管のこの空間はパラダイスでした。もはやここで暮らしたいと思う程。勿論メッセージ性もあり。ネオン管100本に別々のメッセージ、「** or LIVE」もしくは「** or ~」(これが書けない単語。LIVEの反対の言葉です。)と100の言葉が点灯していきます。例えば「EAT AND LIVE」とか、「HATE AND LIVE」とか、「LIVE AND LIVE」とか。全て点灯した後は一度全て消え、再度1つずつ点灯。人生というのは様々な愛おしい行動で成り立っており、それは輪廻転生、何回生まれ変わっても繰り返されるというメッセージだと私は思いました。語彙力の低いmasukoでは到底書けない文章を見つけたので、こちらもご紹介したいと思います。

なんという、美しい作品でしょうか?
人間の営みの、なんと一生懸命でけなげなことでしょう、点灯しては消灯の繰り返しの中で光る言葉の一つ一つが、いつも地球のあちこちで、誰もが経験している日常、、
時には他愛無く 時には重苦しかったりする普通の人間そのものなのです。

Art Anne Rose のアートな生活

最後に

帰りは高松経由でした。フェリーで高松、そして高速バスで関西へ。高松でちゃっかりうどんも食べて帰りました(笑)。

昨年の某予約サイトが発表した「2019年 秋の国内旅行 都道府県別人気上昇ランキング」、1位は香川県。香川県が飛躍的に伸びた理由の1つが、やはり『現代アート』の直島やその他の島。この『現代アート』を目当てに、日本だけではなく世界中から訪れる場所になったそうです。特に海外の観光客を呼び寄せるきっかけになったのが、3年に1度のペースで開催される『瀬戸内国際芸術祭』。

芸術祭の舞台となる瀬戸内海ははるか昔より交通の動脈として、多くの新しい文化を伝播する役割を担ってきた。瀬戸内の島々には伝統的な文化や美しい自然景観が残っている。しかし、今、島々は高齢化、過疎化により活力を失いつつある。 瀬戸内国際芸術祭の開催で、島の住人と世界中からの来訪者の交流により島々の活力を取り戻し、島の伝統文化や美しい自然を生かした現代美術を通して瀬戸内海の魅力を世界に向けて発信し、地球上のすべての地域の「希望の海」となることを目指している。

芸術祭は、瀬戸内の島々を中心とした各地に展示される美術作品、アーティストや劇団・楽団などによるイベント、地元伝統芸能・祭事と連携したイベントなどで構成される。

回を重ねるに連れて、「日本一のため池国・香川」や、「晴れの国・おかやま」等を両県が自負する様に、降水量が年間を通じて少なく、また安定した温暖な気候にも恵まれている為に、訪れる観光客は近年の訪日観光客ブームとも相まって増加傾向にある。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

もう1つ、ご紹介したい記事。

このイベントを目当てに訪れる外国人は、できる限り多くの島を巡りたいと思っている。島と島との移動も必要になることから1~2日で廻るのは難しく、3泊以上する外国人観光客が多く、中には1週間以上滞在する外国人も珍しくない。また日本人も1泊ではなく2泊以上することが多く、特に多くの島との航路がある高松市内に滞在し、毎日異なる島を巡ることも多い。

交通アクセスの利便性が良すぎると宿泊せずに日帰りが中心となってしまうが、船で移動しなければならない分、現地での滞在時間を確保する為にも宿泊しながら巡ることが多い。宿泊してでも日数をかけて楽しめる魅力があると言える。

講談社

この為、現地での連泊が多くなっているそうです。特に島々の中では一番大きい『ベネッセハウス』の稼働はとても高いのではないでしょうか。島のアクセスの不便さ?を逆手に取った成功例だと思います。実際私が行った時も海外の方は多かったですし、島の多くの方が英語を話されている印象でした。島全体を盛り上げたいというのもあるでしょうが、島の方々のおもてなしの心でもあると思います。

直島、現在大変な状況だそうで。『瀬戸内国際芸術祭』が始まって以降、多くの方が移住やUターンをされお店を開業し、それが人口減の歯止めになったそうですが、今年多くの事業者が売り上げの激減で苦境に陥られているそうです。直島を訪れる観光客は、やはり海外からの割合が高く、現在のままでは昨年までのような観光地に戻るのは困難な状況。

ですので、もし興味を持たれた方がいらっしゃったら是非、直島や近隣の島へ行って頂きたいです。ようやく人口減に歯止めがかかったのに、あまりにも切ないじゃないですか。直島が大好きで移住された方も多いと聞くと、余計に苦しくなります。私は本当に温かさを感じました。多くの方に対してウェルカム、来て頂きたいのだと思います。とても素敵な島です。『ベネッセハウス』、おすすめですが他にも予算に応じた宿はあります。行く事で島の経済がまわります。それがそもそも『GoToトラベルキャンペーン』の趣旨。私は次行くとしたら、『豊島』へも行きたいと思っています。『心臓音のアーカイブ』『ストーム・ハウス』に行きたいのです。直島からフェリーで20分位ですし。

このブログで『直島』に興味を持って頂けたら良いのですが、、よろしくお願いいたします。

10/26追記:『一休.com』を見ると『ベネッセハウス』、結構埋まっています。『GoToトラベルキャンペーン』の効果で、国内の方が多く直島、『ベネッセハウス』に行っていらっしゃるのでしょうか。それでもやはり例年のような経済効果は出ていないと思います。京都に行くと観光客が戻ったように見えますが、それでも例年より少ない。気になられた方、繰り返しますが是非直島や近隣の島への旅行、ご検討下さい。



ホテル

Posted by masuko