星のや東京宿泊記【星野リゾートの真骨頂・大手町に温泉現る】

2021年1月15日



明けましておめでとうございます。2021年は希望を、、と思っていたのに、早々に厳しい状況ですね。と言いますか、新年になって急に状況が変わる筈もなく。年末は呑気に振り返っておりましたが、今年も行き残る術を模索・実行しないといけない年なのでしょう。

2021年1発目のブログも回想記です。本当にどこも行けておりません。この感染状況、さすがにどこも行くべきではないと思いました。しかしながら相変わらずマイクロツーリズムを推しています。今回はmasukoにとって最後の『星のや』シリーズ、『星のや東京』です。『星のや』は軽井沢・京都・竹富島・富士と行っており、『星のや東京』も開業後1年以内に行く事が出来ました。開業は2016年7月で、伺ったのは2017年1月。1月が国内宿泊施設どこも閑散期でレートが下がり、6万で宿泊したのかな?masukoの宿泊代最高金額。これ以上は出せないのが本音です。という事で、下記が各施設についてや星野リゾートについて。

・星のや京都(行った順です):星のや京都宿泊記【嵐山・渡月橋畔から始まる旅】

・星のや竹富島:星のや竹富島宿泊記【石垣島から船で10分】

・星のや軽井沢:星のや軽井沢宿泊記ー夢が叶った冬

・星のや富士:星のや富士宿泊記【グランピングの先駆け】

さて、本日のお題となる『星のや東京』。こちらの開業は当時相当なニュースになっていました。先にオープンしている4軒とも共通しているのが「リゾート」。それなのに東京・大手町に創るなんて!最早独自のカテゴライズとなっている『星のや』ではなく、都内に「ラグジュアリーホテル」を創るのか⁉と誰もが思ったと思います。しかしながら、やはり星野リゾート。コンセプトは『塔の日本旅館』。庭と平屋木造という伝統的な仕様ではなく、地下2階、地上17階の縦の空間に日本旅館の要素を組み込みました。それはデザインだけではなく、私が実際に宿泊して思ったのは「ビルの中で星野リゾートの日本旅館が、星のやが成立していた」でした。開業時星野社長は「東京に日本旅館をオープンするという長年の夢を叶える事が出来た」と仰ったそうですが、それは紛れもない事実となっています。そして何故東京・大手町なのか。下記のインタビューで、星野社長は答えていらっしゃいます。

 日本旅館の数がなぜ今減っていっているのかと言いますと、決して日本旅館の潜在力が落ちているわけではなく、進化させるべきところを進化させてこなかったことに理由があると思っています。

 今、日本人のライフスタイルも大きく変化していますし、西洋ホテルのほうが機能面でも利便性でも高まってきていて、向こうに移っていっているというのが、過去20年、30年間の日本旅館の現実だと思うんですね。なので、きちんと変えるべきところは変えて、守るべきところを守って、日本旅館をもっと進化させていこうと。これが私たちのストーリーで、そのためには東京が必要なんです。

 海外に目を向けて、日本のホテル会社が海外に進出するときには「なぜ、日本の運営会社が来るのだろう」という、ストーリー性や納得度が大変重要です。日本のホテル業界の将来を考えたときには、日本文化は切り離せないため、そこを生かすしかない。

 日本文化を生かしたホテルと言えば、日本旅館です。日本旅館を進化させ、東京という世界の有名ホテルが立ち並んでいるところでも戦える姿を見せる。東京で成功することを通して、やっと海外に日本旅館が出て行けるルートを探れるという思いがあります。

 ですから、「日本旅館を東京に」ということは、われわれにとってはゴールではなく、日本旅館を海外で運営し、日本旅館というスタイルをホテル業界のカテゴリーにしていくためには避けては通れないステップだと思っています。

経済界ウェブ

 オフィス街であればあるほど、私は東京の日本旅館としては良いと思っています。日本橋に近く、皇居に近い、東京駅にも近いことは、立地としては非常に恵まれていると思います。そして周りは高層のオフィスビルに囲まれている。

 日本旅館というのは、どの場所にあっても、その場所らしさを表現しています。軽井沢に行けば自然の中ですし、沖縄に行けば琉球文化の中にある。東京の象徴はやはり大都会、オフィスビルなんです。

 オフィスビルが林立する中でビジネスマンが夜遅くまで電気を煌々と明るくして働いている。これが東京の風景なんですよね。ですから、部屋から見える風景もオフィス街であることが大事だと思っています。

経済界ウェブ

確かに、眺望は良くありませんでした。ビル群の中にあるのでそれは当然で、その事を理解した上で予約しましたし、大手町に創られた意図を私は感じ取りたかったのです。

今回の宿泊。実は前日にはお台場エリアのカプセルホテルに泊まっており、なかなか差のある経験をしていました(その宿については特筆する事がないので割愛)。ですのでそちらをチェックアウト後、都会の乗り物を色々乗り継いで最寄りの「大手町駅」へ。大手町、、そう、『フォーシーズンズホテル東京大手町』ですよね(フォーシーズンズホテル東京大手町宿泊記【今年1番の夢叶う】)。エライ大きな建物が至近距離にできたものだわ、とこれも誰もが思った事でしょう。アマン東京もしかり。

建物は江戸小紋のモチーフをイメージしたデザインで全体が覆われています。周囲から施設の中が見えない様に目隠しする為との事ですが、「機能性とデザインの両立」とはこの事だろうなあ、と思いました。公式で書かれている「全体としてはオフィス街の中にそっと置かれた繊細な重箱のように、その足下に立つとその模様がより立体的に浮き立つような「星のや東京」。」という文言。実際に体現しています。

15時にチェックイン。色んなサイトで書かれていますが、左手にある竹細工の箱は全て「下駄箱」。こちらでゲストは靴を預け、「裸足」で館内を動きます。『星のや東京』の床は全て畳で、スリッパはありません。「裸足になる事」についての面白い記事がありました。

旅館と同じく、まずゲストはエントランスで靴を脱ぐ。これは西洋型のホテルとの違いを示すためであり、非日常体験への“スイッチ”だと同社広報の岩岡大輔さんは話す。

「他の『星のや』はエントランスからレセプションまで距離があり、移動することで日常から非日常の切り替えが行われる仕様になっています。例えば『星のや京都』は船で川を移動しますし、クルマに乗ってアプローチを楽しんだ後チェックインする施設もあります。でも東京の場合は土地が少ないですから、別の方法のスイッチが必要だったんです」

確かに、靴を脱いだ瞬間にリラックスした気分になる。素足になると、都会の中心にいることを忘れてしまうのだ。

TOKYO CALENDAR INC.

ちなみにこちらの下駄箱は埼玉にある、宮内庁や官公庁、高級ホテルや旅館、電車の内装までを幅広く手掛けていらっしゃる『ヒノキ工芸』さんが創られています。『ヒノキ工芸』さんのものはこちらだけではなく、『星のや東京』では多くの家具や小物類が導入されているそう。

靴を預けエレベーターに乗るのですがエレベーター内の床にも畳。聞いてはいましたが、この徹底っぷりは流石だと思いました。チェックインは宿泊階にある『お茶の間ラウンジ』にて。

各フロアにこちらの『お茶の間ラウンジ』が配置。ともすると、いわゆる「クラブラウンジ」と同じものかと思いきや(実際はその機能なのですが)、客室を「寝室」、『お茶の間ラウンジ』は「居間」という位置づけにされているというストーリーがあります。他の『星のや』である「ライブラリーラウンジ」が各フロアにあるという言い方でも良いかもしれません。しかしながら各フロア6室しか無いので、MAXでも6室分のゲストしかいないという贅沢な空間。他施設と同じように、自由に頂けるコーヒーやお菓子が色々あります。他施設よりも種類が多く充実しているので、いかに『お茶の間ラウンジ』に重きを置いているか、いかにこの空間をゲストは楽しむか、がキーになっていると思います。写真を撮り忘れていましたが、masukoは夜食として置かれていたインスタント麺(マグ麺と書いてあったらしい)を2杯も食べてしまいました、、こんな高級宿でインスタント麺を食べる背徳感。しかしながら、美味しく感じる時は美味しいですよね。

話が前後しましたが、チェックイン時には上のお茶とお菓子を頂きました。それでは、客室へ。

「日本旅館」ですがベッド。正解だと思います。第3のハウスキーピング修行、ここが無ければ今の自分は無い。のホテルが和室2部屋あり布団を敷いていたのですが、海外のゲスト、和室を予約されても多くの方が背中が痛いと、普通の部屋に移動されていらっしゃいました。文化の違いだから仕方がありません。合う合わないがありますし、寝る時に寝る場所で無理を強いるのは宿としてあってはならない事です。特に多くの海外のゲストを迎えようと思えば、そこは日本文化をゴリ押しするのではなく、寄り添う事も大切だと思います。

上の座椅子・クローゼット・ティッシュボックス、全て先述の『ヒノキ工芸』さんのものです。

客室の写真、上の2枚しか撮っていませんでした。何故せめてバスルームの写真を撮っていなかったのか、、答えは恐らく最上階の温泉で入浴を済ませたからだと思います。

中の写真は撮れなかったので。

地下1,500mから採掘した『大手町温泉』。これありきで大手町に建設したのではないかと思っているのですが、どう調べても記述されている記事が見つかりません。利用は宿泊者限定。もうね、贅沢以外何物でもありません。さらに特筆すべきは、一部に屋根が無く、露天風呂状態になっているという事!(内湯から進んでいくと外に出られるアプローチ。)まさに東京で感じる日本旅館。湯上り後は、瓶牛乳のサービスもあり、masukoはコーヒー牛乳を頂きました。これもストーリー。勿論温泉は素晴らしく、夜と翌朝の2回入りました。空の景色が変わりますしね。これぞ露天風呂の醍醐味。

写真はイメージ画像。

翌朝。朝に頂ける無料のおにぎりとお味噌汁を頂いてチェックアウトしました。スタッフの方がハンドドリップして下さったコーヒーも頂いたかな。これだけで十分です。チェックインからチェックアウトまで一貫して、『星のや東京』が用意しているストーリーにどっぷり浸かれました。

当時のSNSを見ると、勿論施設やストーリー性、スタッフの方のホスピタリティに感動したようなのですが、何より心が動いたのがチェックインを担当して下さった方から伝わる、「この仕事が好きなんです!」「星のやに誇りを持っています!」というパッションだったようです。実際には仰ってないですよ。ですがひしひしと伝わってきたのです。自分はこんな風に働いていないな、任される事が多くなって初心を忘れているな、と書き綴っていました。

以上、『星のや東京』でした。これで、国内で行けていないのは昨年開業した『星のや沖縄』のみ。過去の投稿で散々行きたい行きたいと書いておりますが、感染状況、宿泊料金、スケジュールと全てが厳しく、、何とか折を見て2021年中に行きたいものです。それ以上に今は、新型コロナウィルスの感染状況が落ち着く事を心から祈っております。冒頭にマイクロツーリズムを推していると書きましたが、東京近郊の皆様、『GoToトラベルキャンペーン』がなくても今ならお得に泊まれます!是非、『星のや東京』に宿泊して頂き、ストーリーを体験して頂きたいです。

ホテル

Posted by masuko